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ナゼカトクベツ。 -2-

続きです☆

台風襲来のため、時間が出来たので更新しまーす(^_^)



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 




 再び部屋には琴子と直樹の2人きりになってしまった。
 理美とじん子は直樹の顔を見るなり『用があるの思い出した』と逃げるように保健室から出て行ってしまったのだ。
 残された琴子は心の準備をする暇もなく直樹に知れてしまったこと、そして周りを漂う居たたまれぬ空気にしっかりと固まってしまっていた。
 
 直樹はそんな琴子の姿に溜め息を吐くと無言で琴子の前に引っ張り出してきた丸イスにどっかりと座る。
 そして手早くガーゼに消毒液を染み込ませ、真っ赤になっている傷口を手当てし始めた。
 直樹のムダのない動きに固まっていたはずの琴子がぽ~っと顔をうっとりさせそれを見つめている。
 さっきまで硬い表情をしていたはずなのにコロコロを変える目の前の顔に直樹は顔を緩ませた。
 もちろん、琴子には気付かれないように・・・。

 
 「ひゃあ///!!」

 「・・・うるさいな。こうしないと傷口がしっかり見えないだろうが。」

 「そ、そそそそそうね///」


 琴子が急に素っ頓狂な声を上げたのは、直樹が自分の膝の上に琴子の足を乗せたから。
 なにか一言前もって言ってくれればビックリしないのだがそんなお気遣いを直樹がするはずもない。
 確かにこうしないと足の裏なんて見えないのだけれど・・・。
 さっきより更に真っ赤になっている琴子に直樹は「お前ってイチイチ忙しい奴だよな。」とフンっと笑った。

 足の裏に刺さっている画びょうをゆっくりと抜く。
 痛くないように静かに取っているのだが少しの振動でも響いて痛いのだろう、直樹が画びょうを取る度に琴子がぎゅっと目を瞑る。


 「痛いよな。」

 「う、ううん。大丈夫だよ。入江くんすっごく丁寧に取ってくれるから。あっ!入江くん、取った画びょうはこの缶に入れて貰えるかな。」


 琴子はさっきじん子に渡された缶のふたを開けると直樹の前に差し出した。
 直樹は缶の中を見るとシュッと眉間に皺を寄せる。
 その速さは過去最速だったかも知れない。


 「何だ?これ。」

 「今まで靴の中に入ってた画びょう。」

 「・・・。」

 
 直樹が眉間に皺を寄せてしまったのも無理は無いかも知れない。
 缶の中にはそれはもう溢れんばかりの量が入っているのだ。
 直樹はとりあえず、と刺さっている画びょうを取るとその缶に入れていった。
 そして全部取り終えると、琴子の靴下を脱がしに掛かる。


 「え?!いいよ!!靴下くらい自分で脱げるか・・・」

 「黙ってろ。」

 「・・・はい。」


 これまた直樹の日頃ない大胆な行動に琴子は慌てて制止しようとしたが直樹のドスの効いた声に返事しか出来ず身を委ねる。
 さっきから直樹から発せられる空気が怖すぎるのだ。
 そして直樹に靴下を脱がして貰うというあり得ない出来事に今度は耳まで真っ赤にしていた。

 
 「なに?緊張してんだ?・・・っていうかお前の何て興味ないから。」

 「へ?な、なに?!///何を??///」

 「色気のないパンツなんて。」

 「え?!な、なな何で知ってるの?あたしが動物のパンツ履いてるって///」

 「おまえ、本当に色気のないパンツなんだな・・・。」

 「へ?あ、やだっ///」


 直樹の誘導に見事に引っかかってしまった事に気付くと琴子は両手で顔を隠した。
 自分から聞かれてもないのに動物パンツを愛用してることをばらしてしまい恥ずかしくて逃げ出したい気分でいっぱいなのだ。
 けれど、消毒中の今、琴子が出来ることはこうやって顔を隠すことぐらいしか思いつかないのだろう。
 墓穴を掘って一人恥を掻いている琴子を横目に捕らえながら、直樹は足の裏の傷口を見る。


 「・・・いつからなんだ?」

 「動物のパンツを履き始めたの?」

 「違うっ!!この画びょうの嫌がらせだ!!この画びょうの量といい傷跡といい、最近始まったものじゃないだろ。」


 あー・・・と琴子は気まずそうにした。
 琴子は直樹の険しい顔が怖かったが後に嘘が分かった方が余計に怖いと思ってポツリと話し出す。


 「理美達が入江くんと同居してることを掲示板に貼った後からだよ。毎朝登校すると、画びょうが入れられててね。最初はよく踏んでたんだけど最近は慣れてきて毎回確認してから履いてたんだけど・・・」

 「・・・けど、何だよ。」

 「ローファーは初めてだったの。まさかここに入ってるなんて思わなくって。そ、それに入江くんと一緒に帰られると思ったら嬉しくって・・・。」

 「ふぅん。」

 
 琴子の説明からすると嫌がらせは2ヶ月にも及ぶことになる。
 そしてその間琴子は一人でやり過ごしていることにもなる。
 いつもどうでも良いことには遠慮無く首を突っ込んでくる癖にこういう肝心な事には一人で解決しようとする琴子に直樹は少々呆れた。


 「ま・・・おれには関係の無いことか。」


 「うん。入江くんには関係のないことだよ。それなのに迷惑かけちゃってごめんね。手当てしてくれてありがとう入江くん。」


 琴子はふんわりと笑う。
 直樹は自分から言ったくせに琴子から「関係ない」と言われたことが妙に面白くなかった。
 それはそれで面倒から逃れられる筈なのに何故こんな気持ちになるのだろう。
 

 「何で何もしようとしねぇの?あんたらしくもない。」

 「ん。だってあたしって鈍くさいから犯人捜ししたら絶対入江くんに迷惑かけちゃうと思うから。」

 「おれには関係のないことなんだろ?」


 直樹がそうツッこむと「しまった!!」と顔を引きつらせる。

 ――――本当に単純な女だな。馬鹿な奴。―――― 

 直樹はそう思いながら琴子に靴下を渡した。


 「自分で履けよ、それくらい。」

 「分かってるってば///」


 琴子は口を尖らせながら靴下を履くと、そぉ・・・っと立ってみた。

 
 「痛むか?」

 「うん・・・まだちょっと鈍い痛みがあるけど歩けない程じゃないし。それに入江くんが手当てしてくれたんだもん!それだけで治った気がするよ!」


 琴子はニッコリ笑って明るい声で返す。

 
 「じゃ、一人で帰れそうみたいだから先帰るわ。ゆっくり帰ってこれば?」

 「えぇ?!一緒に帰ってくれないのぉ~??」

 「たった今元気になったんじゃねぇのかよ。」

 「うぅ・・・イジワル・・・。」


 さっきよりも口を更に尖らせた琴子が涙目で直樹を見上げている。
 直樹は床に置いてある琴子の鞄に缶を押し込むと二つ鞄を取りスタスタと保健室から出て行く。
 その姿を動じずに見入っている琴子に直樹は苛つく。


 「なにしてんだ!!置いてくぞ!!」

 最後に落ちた直樹の雷に琴子は我に返ると、立ち上がりひょこひょこと歩き出す。
 直樹もまた刺す程に鋭い視線と言葉ばかりだが先へ進もうとせずに琴子が近づいて来るのを待っていた。








*  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *









 「ほら、傷口見せてみろよ。」


 家に帰り、夕食と入浴を済ませそれぞれ自室に戻り自分の時間を思うように過ごす時間になったとき、直樹は救急箱を手にして琴子の部屋を訪れていた。
 怪我をしたからとはいえいつにも増して優しい直樹。
 学校を出てから家に着くまでの間も直樹は琴子の隣を歩き一緒に帰っていたのだ。
 琴子の鞄を持ち、反対の腕には琴子を捕まらせて支えるように・・・。

 そして、今の状況。



 「言いたいことあるんなら言ったら?」


 何か言いたそうにじーーーーっと見つめられていた直樹は手を動かしながらも琴子に話しかける。
 気付かれていないと思っていた琴子は「えぇ?!」っと動揺し顔を真っ赤にさせた。
 
 夕方よりも傷口は落ち着き出血もない。 
 けれど白い肌に作られた傷達はやっぱり痛々しい。


 「入江くんってやっぱり優しいね。」


 無関心、無表情を貫く直樹には慣れない台詞。
 肩に掛けているタオルで口を覆いながら琴子は「ふふ・・・」と目を細める。
 直樹は薬箱を片付けながら琴子が見せる蕩けるような表情に胸がざわついた気がしてそれを追い払うかのように溜め息をついた。







・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




 前後編という予定が修正している間にどんどん増え終わらなくなりました(^_^;)

 ってことでもう1話だけ続きますのでお付き合い下さると嬉しいです(*^_^*)


 


 

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入江くん、成敗してあげて!

台風凄かったですね。被害はありませんでしたか。通過後も2、3日は地盤が緩んで危険だそうなので、外出時はお気を付けて下さいね。そんな中、更新ありがとうございます。
入江くん、優しい!
緊張し過ぎて、おパンツの趣味まで暴露してしまいましたが笑。そんな琴子、カワイイっ! 入江くん、想像しちゃダメよ~ん!笑
さすがに、缶一杯に届く勢いの画鋲にはびっくりしますよね。しかもそれを、大人しく遣り過ごしてるって、それで、「関係ない」って言われちゃうと、ますます気になりますよね。無自覚でも、深層で気になってる感じ?!
入江くんは、何か仕返ししてあげるのかな~??
続きも楽しみに待ってます。

Re: miyacoさま。

こんにちは☆

 お返事が遅くなってしまい申し訳ありませんでした。
 そして台風時にはお気遣いありがとうございました(^_^)
 私の所はあの都会から離れていますので大丈夫ですよ!
 miyacoさんのお住まいの地域は大丈夫でしたか?
 今年の台風は徒歩並みで困ったモンですね(>_<)

 そして、miyacoさんにこんなに喜んでいただけるなんてっ!!
 うぅ嬉しいです(*^▽^*)!!
 どさくさ紛れに足を触るって!!脱がすって!!
 ガッツリ突っ込んでやってください~!!
 この辺りからドSな野獣の片鱗が見えれば私は書いた甲斐があるってもんです!!
 この青さで突っ走って行きたいのですが、ラストは私の悪い癖が出てしまいそうです。
 琴子ちゃんにはもう少し可哀想な思いをさせなくてはいけないのが申し訳ないのですがお付き合い下さると有り難いです☆
 ラストで入江くんがmiyacoさんの萌えポイントをぶち抜いてくれるか心配ですが・・・頑張ります!! 

★紀子ママさま。

こんにちは☆

 拍手コメント有り難うございます。
 そして、台風時にはご心配おかけしました。
 私の所はあまり直撃しない場所らしく大丈夫でした(^_^)
 紀子ママさんは大丈夫でしたでしょうか?

 そして入江くん、本当に青いですよね(^_^;)
 自分の感情がイマイチ理解できていないだけに本当に青いったらないです。
 琴子ちゃんも入江くんに迷惑を掛けたくないという思いが大きいので大事なとこでは遠慮しちゃいます。
 そんな琴子ちゃんに入江くんがどう動いてくれるのか(^_^;)
 紀子ママさんに解決しなきゃ男じゃないと言われたので最後の入江くんが紀子ママさんに褒めていただけるように頑張りますね!! 

Re: REEさま。

こんにちは☆

 お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。
 REEさんも台風大丈夫でしたか?
 私も大丈夫ですよ!!
 そして子供関係で多忙中の私は休校とかになると途端に時間がポッカリ空くという・・・(^_^;)
 台風が来てなかったら更新してなかったと思います(>_<)

 無自覚大胆な入江くんの行動に慌てつつ緊張しすぎてパンツ公表(笑)
 仮にセクシーパンツを履いていたとしても「身の程を知れよ。下着の価値が落ちる。」とか可愛くないことしかあの口からは出てこないので結果動物パンツで良かったと思っています(^_^;)
 次で決着つきます(^_^)
 青い入江くんも活躍予定なのでREEさんのご期待に添えられるように見直して来ます!!
 基本青いですから、すごーく甘いわけはないんですが・・・(^_^;)
 
 頑張ります!!
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