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風に揺れる -前-

「イタkiss納涼祭り」第3弾
神戸の何気ないお話です。




神戸編と納涼祭りをコラボってみました。
 夏のお話なので・・・。


それとお話の前に前置きを(^_^;)
 このお話は、神戸のお話ですが王子シリーズではありません。
 なので、あの王子はひっそりと身を隠しています。
 だって、「納涼祭り」ですから(>_<)








・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 





 朝、目を開けると見慣れない天井。
 窓を見ればレースでも花柄でもないシンプルなカーテン。
 そして、家よりも狭いベッドで寝返りを打つと―――
 隣には直樹が眠っている・・・。

 小さなテーブルにトースト、ウインナー、目玉焼き、そして琴子が淹れたコーヒーが並ぶ。
 「いただきます」2人は手を合わせた。


 「おれ、今日は休みなんだよな。」


 突然の発表に琴子は口に運ぼうとしていたウインナーをポロリと落とす。
 来て早々直樹は仕事に行ってしまうと思いこんでいた琴子は嬉しいサプライズに「きゃー!」と歓喜の声を上げた。


 「入江くん、今日は何をする予定なの?」

 「勉強。」

 「・・・え?」

 「今日は琴子の勉強を見るために休みを取ったんだ。朝飯食ったら早速やるからな。」

 「はぁい。」


 最高潮に上がったテンションが急降下していく。
 よく考えれば久しぶりに会ったからって神戸観光など連れて行ってくれるような男じゃ無いことくらい誰よりも分かっているはずなのに。
 しょんぼりと肩を落としてパリっとウインナーをかじっている琴子に直樹は口をマグで隠しつつふっと笑った。


 


「へぇ、頑張ってたんじゃないか。琴子にしては。」


 琴子のテキストを見て直樹はホッと安心する。
 自分がいないことで寂しいと何も手つかずでいるのではないかと心配だったのだが、テキストには琴子の筆跡の他に沢山の筆跡が残されていた。
 きっと桔梗達だろう、重要な所には沢山のアドバイスが書かれている。
 これは琴子がどれだけ人に愛されているか、支えられているかを表している。
 一緒に琴子を連れてきていたら、直樹は仕事で忙しく満足に構ってやれない。
 そして、こんなにもテキスト書き込まれる事も無かったはず。
 直樹はおれたちの判断は間違っていなかったんだと再認識できた。


 「? 入江くん?」

 「え?あ、ああ。何でもないよ。じゃあ、今までの復習からな。」

 直樹は参考書とテキストを机いっぱい広げた。











 「もう昼だからそろそろ休憩しようか。」


 直樹は琴子の背中をトントンとさする。
 相変わらず飲み込みは悪いが琴子の集中力は高かった。
 集中しているほど時間の流れは速いもので、琴子は12時を指している時計を見て驚いていた。


 「さて、これから飯食いに外へ出るか。」

 「入江くん。お昼なら、あたしが簡単に・・・」

 「いや、買い物にも行きたいから出掛けついでに外で済まそう。」


 出不精の直樹自ら外へ行こうと言うなんて珍しすぎる。
 琴子は もしや・・・と真っ青になった。

 
 「もしかして、あたしの料理が下手だから食べたくないって・・・」

 「ばーか。おまえの料理が嫌なら結婚なんてするかよ。」

 「い、いりえくぅ~ん」


 琴子は目を潤ませながら隣の直樹の腕にぎゅっと抱きつく。
 そう、琴子の料理センスが無いことは出逢った頃から知っていること。
 胃袋婚では無いのは確かだ。
 直樹は近くにある琴子の額にキスをすると琴子の脇に手を入れひょいと立たせた。
 相変わらず華奢な身体。
 久しぶりに琴子に触れたときにも感じたが少し痩せたように思う。

 外食するならおしゃれしなきゃ!!
 琴子は持ってきている服を物色し始めた。










 マンション近くのレストランで昼食をとると2人は歩き出した。
 琴子がお出かけ用に選んだのは、薄い水色のワンピース。
 膝丈のフレアになっているスカートが歩く度にひらひらと揺れる。


 「入江くん、これからどうするの?」

 「買い物。」

 「何の?」

 「秘密。」

 「え~?気になるよ~。教えてっ入江くん。」

 「帰ったら分かるんだから気にすんな。ほら、手を貸せよ。」


 直樹は話を無理矢理終わらせるように琴子の手をぎゅっと握った。
 直樹から手を繋いでくることなんて過去にあっただろうか・・・。
 琴子は、繋いだ手をじっと見つめる。

 
 「ここはおれたちをつけ回すパパラッチはいないからな。」

 
 直樹の表情は穏やかだった。





 直樹が訪れたのは一軒の雑貨屋だった。
 紀子の趣味のような派手な花柄やレース、フリルといったものは置いていないが、女の子が喜びそうな優しい柄の物から直樹が好みそうなシンプルな物まで所狭しと並んでいた。
 「わぁっ 可愛い!!」と琴子は嬉しそうに雑貨を眺めている。
 直樹はというと自分の世界に飛び立っていった琴子の手を離すと商品に目もくれずレジに向かっていった。


 「お願いしている入江ですが。」

 「はい。入江様ですね。少々お待ち下さいね。」

 
 店員はお店の奥からラッピングされた大きな紙袋をカウンターに置いた。
パタパタと駆け寄ってきた琴子は見た目からして重そうな紙袋を見て「重そうだね。」と呟く。

 
 「あぁ、重そうじゃなくて重いんだ。だからこのまま帰るぞ。」

 「え?もう?」

 「昨日も言ったろ。おれは忙しいって。」


 そんなぁ・・・。
 琴子はまたしょんぼりと肩を落とす。
 今日は1日勉強って言っていたのに外へ連れ出してくれたからサプライズ的に何処かに連れて行ってくれると密かに期待していた琴子。
 例えば、異人館とか、南京町とか・・・。
 朝と同じように落ち込んでいる琴子を見て直樹はやれやれ・・・と溜め息を吐いた。


 「1つだけ買ってやる。」

 「え?」

 「ここの店の物を1つだけ買ってやると言ったんだ。」

 「ほ、本当?」

 「あぁ。だから早く選んでこい。」
  

 言っておくがここはスーパーのお菓子売り場じゃない。
 親が子供に「お菓子は1つまでよっ」と言い聞かせている様な台詞だ。
 明らかに子供扱いされているのに琴子はうんうんっ!とニコニコしながら再び店内を歩き始めた。
 きゃあきゃあとはしゃぐ琴子に直樹はレジにいる店員に「すみません」と謝った。


 「可愛い彼女さんですね。」

 
 店員はクスクスと笑っている。


 「いえ・・・妻なんです。」

 「そうなんですか?ごめんなさい。あまりに初々しいものだからてっきり付き合い始めた恋人同士なのかと。」

 「恋人同士・・・ですか。」


 恋人期間は2週間。
 その間に2人でデートしたという記憶はほとんどない。
 直樹は仕事に追われ、琴子は式準備に追われ・・・。
 1人で楽しそうに店内を歩き回っている琴子の姿に直樹は優しい眼差しで見つめている。
 その表情を見た店員は「奥様を愛していらっしゃるんですね。奥様が羨ましいです。」とニッコリ笑った。

 直樹と店員がそんな会話をしているなんて知らない琴子は「コレにする!!」と直樹の元へ戻ってきた。






・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 オチ無しののんびりストーリーです。



※  ※  ※  ※  ※  ※


 そして、先週末にカウンターが10000を超えました!!
 その瞬間は何時だったんでしょうかね・・・。
 こんな拙い文しか置いていないサイトにたくさん遊びに来ていただいて本当に有り難うございますm(_ _)m

 
 きっと管理人の事だから三日坊主だろう・・・と。
 思っていたのに、出来るもんですね(^_^;)
 これからもよろしくお願いしますm(_ _)m
 
 

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パパラッチ(笑)

そういえば東京にはいるんですよね、本物のパパラッチ顔負けの方が(笑)神戸にはいないから、といつになく甘い顔を見せる入江くんに納得です。
ところどころで期待してる琴子ちゃんが可愛くて可愛くてっ(>▽<)
入江くんと一緒に痛いんですよね。それも、できればデートみたいなことしたい。東京で一人頑張ってきただけに、ご褒美が欲しいんだろうな。
narackさんの書かれる琴子ちゃんは可愛くて、大好きです♪

そしてそして、1万hitおめでとうございます!
これだけ魅力的な作品を書かれているのですから、もう当然の結果な気がします。ここまでお疲れ様でした(^^)
そしてまた、楽しい作品をたくさん見せてくださいね♪応援しております!

Re: 藤夏さま。

こんにちは~。
 
 ありがとうございます~(涙)
 藤夏さんもたくさん遊びに来てくださっていたのですね!
 ありがとうございます。

 神戸編は更に甘い入江くんが展開されています。
 ママの目が無いので甘いです。
 そして素直です。
 
 神戸には2人だけということで恋人っぽくできたらいいなぁと思っています。
 (今のところ思うだけ・・・)
 
 後編、早くUPできるようにしますね~。
 ありがとうございました☆

Re: miyacoさま。

こんばんは~。

 しつこいですよ~。東京にいる本場顔負けのパパラッチは(笑)
 2人だけの神戸に入江くんは甘いです。(ただでさえ甘い入江くんしか書けないのに(>_<))
  
 そして、1万hitという事で。
 びっくりですよ~。気づいたらあれ?超えてる~!!って!
 世間的には小さい数なのかもしれませんが、私にはあり得ない数字です。
 もう本当に感謝してもしきれないです。

 これからもよろしくお願いします♪

拍手お礼

紀子ママさま。

 こんにちは。

 琴子ちゃんは入江くん中心ですから入江くんの言葉で浮いたり沈んだり・・・。表情も豊かなので、可愛いのがますますパワーアップ!!
 入江くんもいつもより甘さ2割増・・・かも(汗)

 後編では甘い入江くんが出ますが広い心で読んでいただけると嬉しいです(^_^;)
  
 ありがとうございました♪
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