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キスとキスの合間に

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 私のお題挑戦第1弾はこのタイトルでいかせていただきます(^^)

 このお題を見た瞬間にお話の方向性が降ってきたので運命かしら?なんて久しぶりに思ったんですけど・・・(^_^;)


 ※この先、胸焼け注意※






・・・・・・・・・・


『キスとキスの合間に』





 人は何故キスという行為をするのか。

 気持ちいいから?
 キスという行為が好きだから?
 特別な人と触れ合いたいから?

 身体の中で最も敏感とされる唇。それを触れ合わせる行為は誰とでも出来るものではない。
 そう、身体も心も全て許せることが出来る相手がいるからこそ成立するもの。

 少なくともおれはそう思っている。









 


 


 琴子と喧嘩をした。

 きっかけはほんの些細なことだった。
 
 いつものようにリビングのソファで読書をしていて、琴子は隣に座って他愛もない話をし続けておれがその話の合間に一言相づちを打つという日常・・・だったんだけれど今日はいつもより本に集中していたらしい。
 琴子が隣に座ったのも琴子が隣で話していたことも一切気がつかなかった。
 今まで琴子が話しかけてきて気がつかなかった事なんてなかったし、琴子もどうやら今日は情緒不安定だったらしい、おれが一向に反応しなかったことが無視されていると思ったらしく急に怒りだしたのだ。
 

 「入江くんあたしの話聞いてた?」

 「あ、わりぃ本に集中してた。」

 「もうっ!」

 「どうせいつもみたいに中身のない話だろ?」


 “そんなことないもん!”
 柔らかい頬を最大限に生かしてふぐみたいに膨らませて拗ねる程度だと思って言った軽口。   
 けれどそれが思わず喧嘩にまで発展してしまった。
 幸い口うるさいおふくろが居なかったからややこしくなることは避けられたが、琴子はポロポロと涙を流して部屋に閉じこもってしまったのだ。



 
 静かに2階へ上がりまず閉じこもった寝室のドアノブが回ってくれたことにおれはホッとした。
 ゆっくりとドアを開けて部屋の先を見れば予想通りこんもりとした小さな山がベッドの中央に作られていた。
 よく見れば布団の端をしっかり握り込んでいて籠城体勢は完璧ではあったけど。
 滅多に怒らない琴子が怒った時にする行動を目の前に、さてどうしたもんかと考えつつ足音を消してゆっくりと近づいた。
 

 「琴子、ゴメン。」


 おれがベッドに座って少し沈んだベッドと同時に聞こえたおれの声にビクリと布団が動くもののそれ以上の反応なし。


 「今回はおれが全面的に悪かった。ちゃんと謝りたいから顔見せて。」


 ・・・少しだけ山がもそりと動く。


 「琴子、仲直りしよう?」


 頭があるであろうその場所にそっと手を置き、ゆっくりさすれば・・・小さな洞穴が出来た。
 そこには涙で濡れた大きな瞳。
 ゆっくりと布団をめくれば案の定涙と汗にまみれた琴子が出てきたのだった。








 優しいキスで仲直り出来るなんて思ってはいないけど。
 キスをすると心が近くなったような気がする。それは日常よりも今みたいにすれ違ってしまったとき、思うように伝わってくれなかったときは特に強く。
 それに本当に嫌いになったらキスなんて受け入れて貰えないし。

 
 「悪かった。今度からは気をつける。」

 「・・・入江くん。」
  
 
 視界いっぱいに映るのは大きな目で真っ直ぐ見つめてくる琴子。「琴子」と名前を呼べばゆらゆらと揺れる大きな瞳がゆっくり閉じた。
 琴子の目がしっかり閉じたのを確認してからゆっくりと顔を近づける。
 触れるだけのキス。
 唇の表面がぴったりとくっついているキスだけど、特別な所に触れさせてくれているんだと思うと自分が琴子にとって特別な人間なんだと教えてくれる。
 暑い夏が過ぎ、昼間も幾分か過ごしやすくなってきた秋。その変化は顕著に琴子の唇にも現れ始めてきている。
 例えば、少しだけ唇が乾いていてさらりとしていることとか。 
 おれは少しでも琴子の唇が潤うようにと離れる寸前に少しだけ潤いを与えてやる。
 唇が離れ、湿り気を帯びた唇に空気が触れて冷たさを感じる頃に漸く琴子の目が開いた。
 
 
 「あたしも、入江くんのお勉強を邪魔しちゃって、ごめんなさい・・・。」

 
 目の前にある大きな目からはさっきよりも少しだけ恐怖心が消えてはいるけれど長い睫毛はしっとりと濡れている。
 

 「今日、何か嫌なことあったか?」

 「・・・。」


 琴子が一拍おいてゆっくりと顔を横に振る。
 ・・・あったんだな、嫌なこと。
 本人が言い出したがらないのなら敢えて無理には聞き出しはしないけど、そんなタイミングでおれが完全無視をしてしまったのがトドメを刺したということか。
 

 「無理には聞かない。話したくなるまで待ってるけど溜め込むことも許さない。」


 少しだけ冷えた琴子の身体を自分の膝に乗せて抱き寄せる。
 力いっぱい抱き込めば苦しいとばかりに琴子が小さく息を吐いた。
 

 「ん・・・。」

 「分かったなら良し。   琴子、顔上げて。」


 顔を上げられないくらい抱きしめてたのはおれなんだけれどそんな状況下で琴子に顔を上げさせ、塗れた長い睫毛についた涙をゆっくりとキスで拭ってやる。
 右目、左目、少し皺を寄せている眉間に鼻の頭。と、唇。
 啄む様にキスをして少し離し、まだ琴子が目を開けていないその好きを狙っておれは気付かれないように唇を動かした。


 “好きだよ”


 そう呟いて今度は少し深く唇を合わせる。
 ゆっくり口を開けてさっきよりも体温を感じるように唇の感触を味わって潤いも与えてからまたゆっくりと離して―――――


 “離してやらないからな”


 そう呟いて今度はもっと深くキスをした。

 これはおれの儀式。
 琴子にはバレないようにキスとキスの合間にするおれだけの静かな儀式。
 心にある気持ちを口にしてそれが琴子に伝わるようにキスをする。
 
 面と向かって言えればきっと琴子は喜んでくれるし安心もするだろう。
 けれど、なかなか言えないのがおれの性格なんだから今はこれで我慢して貰うことにする。 
 
 琴子の甘い声と吐息は自分の中にこんなにもあるんだと思うくらいに自分の欲を引き出してくれる。
 それは日を追う事に、琴子に触れる度に大きくなっていくような気がする。
 いつかこれが自分でも抱えきれなくなってしまう様なことがあったら、おれはどうなってしまうのかと怖くなる。
 
 おれはそれ程に琴子が好きなんだ。

 そんな事を思いながら重ねていたキスは思いの外深くなっていたようで琴子はくったりとおれの腕の中に倒れ込んできた。
 やりすぎたと少し後悔しつつ肩で息をしている琴子を抱え直して抱きしめてやるとおれの肩口で琴子が小さく呟いた。


 “大好き”


 いつもの自信に溢れた告白では聞き慣れたその台詞。
 けれど聞き取れないほどの小さな囁き声の告白はおれの心に染み込んでいくには十分なものだった。

 今、この胸に溢れてくる感情はどんな言葉が適切なのだろうか。
 おれはその気持ちを伝えるために有無を言わさず琴子にキスをした。

 

 “愛してる”





 《END》





  ハーーイ、こちらで砂吐き用のバケツを無料で差し上げておりまーす。
 ご入り用の方はお気軽にお申し付けください(笑)
 
   

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Re:紀子ママさま。

こんにちは☆
コメントありがとうございます♪

バ、バケツご入り用なんですね?!
ハート型のバケツをどうぞ(笑)

お題で胸キュン!分かりますそれ!私もこのお題を目にした途端に入江くんの囁きキスの光景が脳裏に浮かんでktkr!で若干興奮しました(^^)
普段は見てる側がキレそうになるほど冷たい入江くんですが琴子ちゃんと二人きりで、尚かつ琴子ちゃんにばれないようにデレていたらいいなというこの私の願望。
普段私が描く入江くん像も甘いんですが、誰にもばれていないときのデレは最大級なのでないかと思ったらこの有り様。私も書きながら「すご・・・」って呟いてしまいました(笑)
素直になれないからこういう時にデレ発散してて欲しい。でもやっぱり琴子ちゃんにその気持ちを伝えて欲しいっていうのが1番ですけどねー(^_^;)
キスって肉体面よりも精神面で左右される行為と聞きます。
そう考えると意地悪だったとはいえキスをしたあの卒業式から琴子ちゃんは特別な存在だったんですね♪
そう思うとやっぱり運命ですね♪

Re: たまちさま。

こんにちは☆

コメントありがとうございます♪

おおっ!たまちさんは柴崎コースですね(笑)強いお酒・・・!ここにスパークリングワインがありますが如何ですか?!ボトルでどうぞ(笑)

粘膜・・・確かに密着度が強いというか・・・エロいですね(≧m≦)でもそれだけ気持ちがあるって事なんですよね。
それが無意識であったんだから・・・入江直樹・・・恐るべしっ!
普段どんなことでも受け入れてくれる琴子ちゃんが大爆発する事って滅多にないことだと思うんで入江くんも若干動揺します(笑)依存してるからツンデレが発動できる。よく考えるとコレって嫁強しって事なんでしょうかね・・・。
なんだか改めてイリコトの関係性の深さを認識したような・・・。
たまちさん、ありがとうございます(^_^)

Re:ねーさんさま。

こんにちは☆

コメントありがとうございます♪

ねーさんさんはバケツ持参とはっ!流石でございます!!
足りなくなったらここにイチゴ型のバケツがありますので(笑)

ですよね・・・ものすごーーく甘かったですよね。
私も書いてて「コレは誰だ・・・一体私は誰の話を書いているんだ・・・?」と分からなくなりました。
これも誰にもバレない事が必須条件で出来る事なんですけどね(^_^;)
愛してるも誰にも気付かれないって分かってるから言えたこと。
きっと琴子ちゃんが起きてたらそんなこと言えませんよねー(^_^;)

今更で申し訳ありませんが胸焼けにはご注意ください。
あ、胃薬もここにありますよ(笑)

Re:ちょこましゅまろさま。

こんにちは☆

コメントありがとうございます♪

ちょこましゅまろさんはバケツは大丈夫そうですか?
まだまだ在庫はありますのでいつでもお申し付けください(笑)

甘いですよねーーー(^_^)
ツンデレだけど琴子バカな入江くんだからこそ分かるこの力!
でもそれっていつも琴子ちゃんの事を気に掛けてるって事なんです。普段冷たくあしらってる癖にちゃんと把握してるって私的に超萌えなんですがっ・・・変態でスミマセンm(_ _)m
こんな意地悪なのはゴメンだけど優しい旦那様、私も欲しいです(*^_^*)

Re: よしぴぃさま。

こんにちは☆

コメントありがとうございます♪

そうです・・・この激甘直樹さんは琴子ちゃん限定のしかも1人だから出来る最大のデレなんです!
琴子ちゃんにもバレたらもう封印してしまうと思いますよ(笑)
にしてもこの甘さはやりすぎましたね・・・。
そんなよしぴぃさんには特大の大型バケツを!!可愛さなんて二の次だっ実用性のあるものをどうぞ(笑)
甘いの苦手な方には胸焼けの症状も・・・っ では胃薬もどうぞ(笑)

合同本にも応援ありがとうございます♪
今、ちょこちょこ描き進めておりますので~。もし発行されたときはよろしくお願いします♪
がんばりまっす(*^_^*)
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