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ぎゅっと繋ぐ。



 

頭に残っていた妄想の欠片を繋いでみました。
まぁ、内容はぐっちゃぐちゃで直しようがない酷いもので申し訳ありませんが

お暇なときにどうぞ♪


・・・・・・・・・・・・・



 大学の帰り。
 毎日忙しかった直樹と久しぶりに一緒に帰れることになり琴子は門の前で直樹を待っていた。
 何気なく見上げた空は雲1つ無い晴天。梅雨の合間の貴重な青空だったりする。
 太陽の光は容赦なく身体を照らしてくるが雨降りのジメジメとした空気よりはよっぽどマシだと思う。
 でも何日も晴天が続けばきっと雨が恋しくなるのだろう。
 梅雨なのに雨が降らないなんておかしいよね?と言いながら。


 「悪い、遅れた。」


 飽きることなく青空を眺めていると少し急いた様子の直樹が走ってきた。
 うっすら汗をかいて急いでここまできてくれたことが分かる。


 「ううん、大丈夫だよ。そんなに急がなくたって良かったのに。」

 
 ―――それに入江くんが何の躊躇もなくあたしのところに来てくれるのがとっても嬉しい。

 そう言ったら直樹はどんな表情をするのだろう。
 きっと眉間に皺を寄せて面倒くさそうな顔を浮かべる姿が目に浮かんで琴子はクスリと笑った。


 「何笑ってるんだよ。」

 「ううん、なんにも~。」


 言ったら言ったで眉間に皺が寄り、言わなかったら言わなかったできっとまた眉間に皺が寄る。
 どちらにしても同じ結果になっちゃうんだろうなと琴子はまた1人クスクスと笑うと直樹は「1人で笑ってろっおれはもう帰るからな!」と歩き出した。


 
 何気ない会話をしながら帰り道を並んで歩く。

 今はどんな勉強をしているの?
 どんな実習をしているの?

 直樹から返ってくる答えは専門用語がいっぱい入っていて理解するのは難しい。
 でも、医師という夢に向かって歩き始める事が出来るようになった今を知ることは琴子にとって何よりも嬉しいことだった。
 天才でも周りよりも遅れてしまったものを取り戻すことは大変なことだ。睡眠時間もホッと出来る何でもない時間も全て学業に充てられるのだから大変じゃないわけがない。
 けれど直樹は生き生きとしていた。
 初めて夢というものに出会い、それを追うことはとてもやり甲斐があって面白くて仕方がない。勉強することがこんなに楽しくて仕方がないものなんだと今それを身をもって体験している最中だ。

 また琴子もそんな直樹を見るのがすごく幸せで仕方がない。
 真剣な輝く眼差しは本当に格好良くてこれまで何度その瞳に心を奪われているか。
 頑張っている直樹に何かしてあげたいと琴子は常日頃から思うが不器用すぎてかえって直樹の邪魔をしてしまうのが明らか。裕樹に面と向かって言われたことだってある。それでも琴子は自分が出来る精一杯は何かと考えて直樹が美味しいと言ってくれるコーヒーを淹れることで少しでも直樹にリラックスして貰えたらいいなと考えていた。
 心を込めてゆっくりとお湯を注ぐ。少しでも気持ちが届きますようにと願いながら。


 「入江くん。」

 「ん?」

 「夕飯、何食べたい?今日はお義母さんと一緒にご飯を作るんだ。」

 「まともに食える物ならなんでも。」

 「むっ・・・酷い!」

 「そう言われたくなきゃ少しでも食える飯つくってみろよ。」

 「・・・頑張ってるもん・・・。」

 「そーだな・・・最近やっと漬け物が繋がったまま出てこなくなったな。努力だけは認めてやる。」

 「・・・あ゛じがどうござい゛ま゛ず。」

 「どういたしまして?」


 相変わらず意地悪な態度を見せながらも直樹の顔は穏やかだ。
 特に琴子を見る目が優しくなってきたと理美とじんこがこの前騒いでいた。
 周りの人間からそんなことを言われるとやっぱりそうなのかな?と琴子は思うし直樹の顔を見ていると琴子はなんだか無性に胸が締め付けられる。もちろん悪い意味ではなく良い意味で。
 穏やかな視線を送ってくれることに慣れなくてドキドキが止まらない。
 
 
 「っっっ!!!」
 
 入江くんに触れたい。
 心の中で思った瞬間、琴子の手は直樹の腕に触れていた。
 手を離すものの、今私、何してた?と無意識な自分の行動に驚いた途端、恥ずかしさが込み上げてどっと顔に熱が集まって来るのが分かる。

 これが長袖の時期だったら良かったのかもしれない。なんてどうでもいいことを考える。
 だって直樹に分からないようにそっと袖の端っこを摘めたかもしれないから。
 それに迷惑がられても「袖くらい良いじゃない」って言えたかもしれない。
 けれど素肌が出ているこの季節はそうも言っていられない。半袖の端っこを摘むにはちょっと位置が高いし何よりも暑いから触るなと言われてしまうに違いない。
 というかどちらにしても裾を掴めばいいのにと思わなくもないのだけれど、今の琴子は目の前にある腕、いや手に触れたいと強く思っていたのだから仕方がない。
 無防備に揺れている大きな手。そしてだらりと程よく力が抜けた手の指はすらりと長く関節も琴子よりもガッチリとしている。
 未来を掴もうとしているその大きな手。琴子はその手に触れたい衝動に駆られていた。
 

 「何?」

 「ううんっ何でもない///」


 明らかに挙動不審な琴子。
 直樹の眉間の皺は今日一番の深さを記録した。
 そんな直樹に気付く余裕がない琴子は真っ赤な顔でぶんぶんと全身で否定していて―――今日も何を考えているんだか―――と直樹は忙しなく動き回る琴子の手を掴んだ。


 「え?!」


 その瞬間琴子が素っ頓狂な声を上げる。


 「何?」

 「え・・・いや、その良いのかなって・・・。」

 「は?何が。」

 「・・・その・・・手、繋いでくれるんだぁって・・・・・・・・・あの別に嫌とかじゃないの!私としてはすごく嬉しいけど!入江くんは・・・」

 「・・・」

 「・・・め、迷惑・・・じゃない?暑苦しくない??」

 「・・・別に。」


 そう言いながら直樹は手の中にすっぽりと収まってしまった琴子の小さな手をぎゅっと握った。
 細くて小さい壊れそうな手。
 男と女ではこんなに違うものなのか初めて教えてくれたのも琴子の手。 
 昔は鬱陶しくて仕方がなかったけれど今では大切な愛しい存在の琴子の手を取ることは迷惑であるはずがない。
 琴子の言葉ひとつで過去の自分がどれだけ冷たい態度をとっていたかが痛いほど分かる。だが直樹のことだからこれから先も昔と変わらない態度を取ってしまうのだろう。
 だって直樹にとって琴子と前に進んでいくことが未知な事だらけだから。
 教科書には載っていない未来。医学を学ぶよりもずっと難しいこと。
 

 「・・・暑いな・・・琴子、帰ったらアイスコーヒー淹れて。」

 「うん。あ、そういえばコーヒー豆がなくなっちゃう頃だ。」

 「ふーん、じゃあ今から買いに行くか?」

 「え?!」

 「嫌ならいーけど。」

 「い、行くよ!入江くんとお買い物っ!行きたい!!デート!」

 「豆買いに行くだけだ。」

 「うんっ!それでも良いの!豆デート!!」

 「なんだそれは・・・」


 よほど嬉しいのか琴子が笑顔になった瞬間繋いでいる琴子の手が直樹の手をぎゅっと握りしめる。
 直樹はそれに応えるように指を絡め直してゆっくりと握った。


 「あ・・・」

 「ん?」

 「えへへ・・・恋人繋ぎだ♪知ってる入江くん!こういうの恋人繋ぎっていうんだよ~♪」

 「・・・・・・あっそ。」

 「入江くんと恋人繋ぎ♪嬉しいな♪」

 「・・・・・・。」

  
 手の繋ぎ方1つでここまで喜ばれるとなんだかむず痒くて仕方がない直樹だけれど、まぁ今日はこのままにしておいてやるか、と直樹はもう一度指を絡め直した。
 指同士が隙間なく絡まっている繋ぎ方は密着度が強い。
 ―――というか。 


 「おまえ、恋人繋ぎがどうとか騒いでるけどいつもしてるだろ?」

 「へ?」


 思わず顔を上げれば視線の先には直樹と目が合う。
 無表情に近い顔でじっと見下ろされて琴子は「ん?」と首を傾げた。


 「夜・・・いつも必死におれの手に絡みついてくるだろ?それ、今と一緒じゃん。」


 覚えてないの?と耳元で囁かれて琴子は奇声をあげそうになった。
 ニヤリと意地悪そうな直樹はガッチリと繋がれている手を自分の顔の高さまで上げると琴子の手の甲にゆっくりと唇を押し当てた。 


 「///!!」

 「ぷっ!顔真っ赤。」

 「んなっ///」


 琴子はどうにも恥ずかしくなって手を離そうとぶんぶんと暴れ出した。けれど直樹がしっかりと琴子の指を絡めているのでちっとも離れない。
 恥ずかしくてドキドキが止まらなくて手の汗も半端ないだろう。それでも直樹は手を離さない。


 「もう諦めたら?嬉しいんだろ?恋人繋ぎ。」

 「~~~~///」

 「そうか、涙が出るほど嬉しいか、それは良かった。」


 ニッコリと微笑まれて琴子はまたこれでもかと顔を赤くした。
 確かにさっき無防備な直樹の手を見た時、自分の手を入れて空いている隙間を埋めたいと思った。
 けどそうしたら暑いと振り払われてしまうだろう。だから腕に触れてしまったのかもしれない。
 
 
 「もう・・・/// 逆上せそうだよ・・・


 ポツリと聞こえた小さな独り言。
 
 ―――ホント逆上せそうだよな。

 直樹は真っ青な空を見ながら歩く速さを少しだけ早めた。



 《END》




・・・・・・・・・・・・・

 う~ん・・・。

 着地点の見えないお話ですね(^_^;)
 でも夜の行動は確実に想像がつくお話になりました(笑)


 今週は全国的に不安定なお天気です。
 みなさま十分にお気をつけ下さいね。
 
 

 

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emaさま。

こんにちは☆

拍手コメントありがとうございます♪

コレを漫画で読みたいと?!
うほ♪ありがとうございます(^^)
そして描かずとも脳内で妄想できると!!もう私の出番はありませんね(笑)
私はemaさんの脳内妄想を是非見てみたいですよ(≧▽≦)!!
・・・待ってますよ~~~!!

Re: たまちさま。

こんにちは☆

コメントありがとうございます♪

いつも追いかけていた直樹が琴子ちゃんの元へ駆けてくるというその様子って、想像すると感慨深いものがありますよね。
一緒に帰ることが夫婦として当たり前になっていくと思うと琴子ちゃん良かったねぇぇぇ(*^_^*)って思います。
この時はまだ入江くんが大嫉妬起こすなんて思いもしなかったでしょうけどちゃんと入江くんも琴子ちゃんが大好きで無条件で一緒にいられることに安心していることを教えてあげたいとお節介ながら思います。
恋人繋ぎwwそうか夜は入江くんのご褒美的な感じで発動されるんですね(笑)
原作ではよく琴子ちゃんに背中を向いて寝てたりしますが布団の中ではガッチリと結ばれていたりしたら萌えるなぁと改めて思っちゃいました(笑)

毎度毎度のありきたりなお話でしたが喜んで頂けて良かったです♪

Re: 紀子ママさま。

こんにちは☆

コメントありがとうございます♪

書いた私が言うのも何ですが・・・
琴子ちゃんってホント健気で可愛いですよね(*^_^*)
目に見える支えも確かに大切ですけど、精神面の支えも同じくらいに大切ですよね。
自分のことよりも入江くんのことを常に気にかけて、時には自分の気持ちさえも犠牲にしてしまう琴子ちゃんは女神様です。こんな素敵な女の子はそうそういませんです。
不器用で鈍くさいことを差し引いても魅力的な素敵な女の子です(*^_^*)
なーのーにー入江くんは通常営業です(^_^;)
琴子ちゃんが好きでいてくれることと結婚したという絶対的な証明に入江くんは甘えまくっている時期で何とも自由奔放な入江くん。言わなくても分かるだろ?的な態度は見てるこっちは腹立ちますが(オイ)そんな入江くん含めて大好きという琴子ちゃんはやっぱり女神ですよねー。
大嫉妬事件まで気付かずでいくのでしょうがホント、素敵で可愛い奥さんを大事にして欲しいですね(*^_^*)
紀子ママさんのご要望を受け止めつつ琴子バカな入江くんを妄想したいと思います♪

Re: ちょこましゅまろさま。

こんにちは☆

コメントありがとうございます♪

初々しかったですかー(≧▽≦)!?
そのお言葉だけで嬉しいです!!
恋人繋ぎって私自身あまり経験ないんですけど、密着度からしたら相当なもんですよね・・・?
琴子ちゃんにとって入江くんと手を繋ぐことがもう奇跡的なことでしょうからそれが恋人繋ぎっていうんだからもう奇跡に近いでしょうねwww
入江くんも自分の意思で繋いだ手前、やっぱり自分らしくないと我に返って照れ隠し的に意地悪言っちゃったりしたんでしょうね(^^)
日頃ツンツンしてる人が内心嬉しさを噛みしめてると思うとちょっと萌えるんですが(変態発動)

まとまりのないお話でしたが楽しんで頂けて嬉しかったです♪

Re: ねーさんさま。

こんにちは☆

コメントありがとうございます♪

夜の風景まで妄想いただいて恐れ入ります(≧▽≦)!
無意識に入江くんの手を求めてシーツを彷徨う琴子ちゃんの手を入江くんがぎゅっと握ってあげるとか・・・いいですね!!(激萌え)
こんな拙いお話から季節感とラブラブ感を感じてくださるなんて流石です!ねーさんさんの読解力に感謝です!!
どんなに暑くても手の汗が凄くても手を繋いでいられるのは気持ちがちゃんとあるからこそなんで、わっかりづらいですけどここにちゃんと愛はあるのです・・・(^^)

それからプロフ絵のラクガキですが・・・
あの4コマは禁断の絵です(笑)あれ以上に大きくすると入江くん像が崩壊しますよっ!
しかもめっちゃ汚い殴り書き絵なので、もし清書することがあったら大きく載せてみたいと思います(^^)
その時は寛大な心でよろしくお願いいたしますm(_ _)m

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 管理人の創作で少しでも笑顔になれたら嬉しいです。
 皆様がHAPPYになりますように。

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