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付き合ってられないっ! -1-

 お待たせいたしました(え?待ってない??)
 『入江直樹、抜き打ちテスト』の入江くん目線です。

 理美とじん子が尾行していたとき、入江くんと琴子はどんなやりとりをしていたでしょう。
 実は、こんなやりとりがありました。


 ※話が進むにつれて入江くんが少々ぶっ飛んでいきます。ご注意下さい(^_^;)




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・







 大学に復学して数週間。おれは初めて琴子と帰る。
 朝はお互いのスケジュールが合えば一緒に大学へ行くが帰りはおれがギリギリまで大学に残っていることが多いから一緒に帰ることは殆どなかった。

 おれの一番の理解者である琴子は一緒に帰れないことについて文句を言ったり責めてきたりすることはない。
 ただ一緒に帰れない事を告げると寂しそうな顔をするだけで。
 それでも琴子は分かっていても講義が終わると必ず一緒に帰れるか聞いてくる。そしておれもいつものように一緒に帰れない事を告げる。








 「なぁ入江、今日は奥さんと一緒に帰ってやれば?」

 
 講義後、隣に座っている久瀬が言った。


 「毎日毎日迎えに来る健気な奥さん見てるとこっちが切なくなるんだよな。いくら奥さんが何も言ってこないからといってそれに甘えてるとそのうち痛い目見るぜ。」


 隣にいる久瀬は復学後知り合ったばかりの奴だ。
 初対面にもかかわらず人見知りせず話しかけてきた誰にでも好かれやすい気さくな奴だ。


 「まぁ、おれ達も入江に頼ってばかりでいろいろ聞くからいけないんだけどさ、今日はおれ達も帰るから入江も今日は奥さんと一緒に帰って奥さん孝行してやれよ。」

 「別に・・・」

 「おれ、奥さんの武勇伝はよく知らないけど、あんな物わかりの良い奥さんいないよ。新婚ならもっと一緒にいたいって思っているに違いないと思うぜ。」


 だろうな。あいつ、おれの事大好きだし。
 そう答えると久瀬は「だったら尚更一緒に帰ってやれよ!」と、思いっきり溜め息を吐かれた。
 ここまで大っぴらに溜め息を吐かれるのは渡辺以来だと思う。




 いつものように迎えに来た琴子に一緒に帰れる事を告げると滝のように涙を流して喜んだ。
 泣くほど一緒に帰りたかったのかよ。
 鼻を真っ赤にしながら笑う琴子の顔はお世辞にも可愛いとは言えないがおれにとってはホッと心が和む表情だ。






 復学してから陽が沈む前に帰ったのはまだ数回程度。おれにはまだ取り込まなければならない知識が無限にあることを復学して改めて感じている。



 正門まで続いている道を2人で並んで歩いているが琴子はおれから少し離れて歩いている。
 おれと琴子の間にある微妙な間。
 これは同居を始めてからいつの間にか出来た隙間だ。
 始めの頃、おふくろから強く言われて無理矢理登下校させられるのが嫌でおれの許容範囲ギリギリだったライン。これ以上近づいてくるとよく牽制していたっけ。
 だから琴子もそのうちこの間が当たり前になって結婚してもこの間は変わらず存在している。
 
 今だったら別に近くても構わないんだけど。
 でもおれからそんな事言わないし、琴子がこれで良いのならそれで構わない。



 その間を保ちつつ歩き正門を出て曲がったとき、おれは少し立ち止まって車道側に身体を滑り込ませる。

 
 「入江くんどうしたの?」

 「こっち側が落ち着く。」

 「ふぅ~ん。何かお笑いコンビみたいだね、漫才する人ってすっごく立ち位置こだわるみたいた感じ?」

 「・・・。」

 
 そうだな、そういう事にしといてやる。
 日頃気持ち悪い顔で妄想してる割に、いざというときは気付かないんだな。
 まぁ、そこが琴子らしいともいえるが。






 駅構内に入った時、それまでうるさいくらいに喋り放題だった琴子が急に黙りこみ、おれの袖を掴んできた。


 「どうした?」

 「別に・・・。」


 蚊の鳴くような声で呟き泣きそうな顔をして改札の先を見つめている。
 不安でいっぱいの目を見ておれは琴子の手を掴んだ。


 「おれがいるだろ。」


 おれの言葉に弾けるように顔を上げて驚いた顔をしている。
 何だ?そういう事だろ?

 琴子は高校の時から色気のない身体の割によく痴漢に遭っていた。
 当時はどうしてなのか全く理解できなかったけど今なら琴子の魅力がよく分かる。
 だからといって琴子に痴漢をするほど壊れちゃいないけど、思わず衝動的に触れたいという気持ちは分からなくもない。
 けど、琴子はおれの。絶対に他の奴になんかに触れさせねぇし、そんな奴がいたらぶっ飛ばしてやる。


 「うん。ありがとう、入江くん。」


 不安から安心に変わる瞬間、白い頬が朱く染まる。
 掴んでいた小さな手がぎゅっと握り返してきた事を確認するとそのまま改札を抜けてホームへ降りた。








ホームへ降りるとタイミングよく滑り込んできた電車に乗り込んだ。
 そして乗降扉とおれの間に琴子を立たせた。琴子が初めて痴漢に遭った後暫くはこうやって登校したっけ。

 帰宅ラッシュに差しかかったばかりでそれ程混んではおらず車内はまだ余裕がある。 
 今日はあの心配がないことが分かるとホッとした表情を浮かべていた。

 琴子が立つ先の窓の向こうには真っ赤な夕日がある。あぁ、大学帰りに見るのは久しぶりだな。
 キィ・・・という音を立てて電車が動き始め、電車内という事もあって特に会話をすることなく沈んでいく夕日を見ていると前に立っていた琴子がおれの胸にもたれかかってきた。

 
 「おまえ、ちゃんと立っていろよ。」

 「ち、ちが・・・」

 「?どうした?」

 「ん・・・太陽の光が眩しくって・・・。」

 「太陽?」


 って、おまえ。太陽の光を背にして眩しいって事はないだろ。
 まぁ、反対のドアに反射してなくもないだろうがおれに身を預ける程か?
 不思議に思っていると目の前の壁に丸い光が映った。それはぐらぐらと揺れていて安定性がない。
 光は一つになったり二つになったりと妙だ。

 なんだ?鏡か?

 あまり考えたくないが誰かに付きまとわれているとか?
 おれが復学するまでは1人で帰ってきているはずなのに急にしつこく一緒に帰りたがるのもこれに関係しているのだろうか。と、つい悪い事を考えてしまう。
 思いっきり振り返って確認してやりたいが、容易に振り返ることは出来ない。
 仮に、仮に!琴子をつけまわすストーカーであったなら確実に証拠を押さえて確保しなければいけないし、かといって琴子に危険な目に遭わせるわけにはいかない。現行犯なんてとんでもねぇ!!
 

 「きゃっ・・・!」


 いろいろ考えた結果、おれの胸にくっついている琴子を抱き寄せる。
 そして甘ったるいシャンプーの香りがする髪へ顔を寄せる。

 
 「い・・・いりっ///」

 「黙ってろ。このまま・・・」


 耳元で囁くと小さく頷いてことんと体重をかけてきた。
 おれの目の横にある琴子の耳は熱を持って真っ赤だ。
 コイツ、何か勘違いしてるな。でもまぁ今はその方が都合が良い。
 おれは大人しくなった琴子の頭越しにこっそり光を放っている変態野郎を確認すべくその先を見た。








 視線の先に見えたのはクルクルポニーテールと黒髪のおかっぱの後ろ姿2人組。










 あいつら・・・なにしてんだよ!!
 つーか、なんだよその手鏡は!!!


 馬鹿だ馬鹿だと思ってはいたけどここまで馬鹿だって思わなかった。
 これでこっそりのぞき見してるつもりかよ!!  
 視線を前に戻せば相変わらず目の前を出たり入ったりしている反射光。
 大学内では飽きたらず外でもおれ達をつけまわして面白そうなネタ書いて学内の掲示板に貼るつもりだな?!
 冗談じゃねぇ!!

 おれは抱きしめていた琴子を剥がすとポールにもたれてあいつらから完全に見えないようにしてやった。
 琴子はさっきのように扉とおれの間に立たせてお互い見えないようにして。
 急におれが手を離して動いたから驚いた顔をしていた琴子だったが窓の向こうの夕日を指さして教えたら嬉しそうに窓に張りついて眺めていた。



  



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 ってな具合で始まりマスです(^_^)

 こんな感じで理美とじん子は見つかっていました(^_^;)
   

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よね(* ̄∇ ̄*)…入江君にバレてるよね…

お話しはツボにはまってます(o^-')b !辞められなくて携帯握りしめ読みふけっておりました(*^-^*)
ちなみに年長の役員は超大変なのです…

Re:水玉さま。

こんにちは☆

きゃー♪お久しぶりです♪コメントありがとうございます♪

むふふ・・・そうなんです(^_^;)こんな感じで見つかっております。理美的には「完璧!!」って自画自賛でしょうけれど、実は夕日が味方してくれませんで・・・(苦笑)あっけなく見つかってしまいました。
水玉さん!!自分をそんな風に言わないでくださいませね!!こんなシチュしか思い浮かばない私の方がどうかしてるぜっ!!と思いますもん(^_^;)
あと、痴漢絡みのお話の所では、やっとこさ夫婦になることが出来たのでちゃんと守りなさーい!!と入江くんに命令しちゃいました。
でも基本甘い我が家の入江くんは思った以上に守りの体勢になってくれて嬉しい限りです。
続きもお付き合い下さいね♪よろしくお願いします(^_^)

Re: 彩さま。

こんにちは☆

コメントありがとうございます♪

ハイ、完全にばれてます(^_^;)直樹センサーはビンビン(死語?)ですから♪妖怪アンテナと同等かも(*^m^*)
お話、気に入ってくださって嬉しいです♪彩さんの為にも週明けには・・・続き更新しますね♪

役員、今までは言われたことをそのままこなすって感じでしたが、今年は企画までしないといけないので大変ですね・・・。小学校の役員も兼ねようと思っているのですが・・・無謀かな(^_^;)仕事復帰のためにやるべき事は済ませておきたいので小学校の役員が当たれば怒濤のPTA生活が待っているのかも?!想像もつきませんがやったるでー!!の根性で突っ走っていこうと思っております!!

やはり

や、やはり、入江君知っていたんだ・・・・
さすがですね。

で、あの行動ってこと???

ワクワクしてる私がいる・・・ここに・・・うふふ

ありがとうございます。

Re: じぇぐんよんさま。

こんにちは☆

コメントありがとうございます♪

そうなんですよ~♪
入江くんはかなり早い段階から気付いていました。
確信犯なのか琴子ちゃんの行動がそうさせてしまうのか(笑)
続きも楽しんでいただけると嬉しいです(^^)
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